事業情報見沼たんぼ首都高ビオトープ

概要

埼玉新都心線の見沼たんぼ地区では、「自然共生型の新しい都市高速道路」を目指し、首都近郊に残された数少ない貴重な緑地空間である見沼たんぼ地域の生態系を再生するため、高速道路の高架下に延長1.7km、面積6.3haのビオトープ※を整備しました

※ビオトープ…その地域のさまざまな生き物たちが暮らす場所

見沼たんぼ首都高ビオトープ所在地
見沼たんぼ首都高ビオトープの風景
見沼たんぼ首都高ビオトープ

ビオトープの管理方針

自然の自己再生能力を活かしながら、モニタリング(定期的な調査)を行い、移植した草木をはじめとした動植物の育成のために、最低限必要な管理を行っています。
管理作業の一部については、一般市民の方々や、環境を学ぶ学生達に協力いただいています。
地域の園児たちが身近な生き物たちと接することのできる自然観察会などの機会を設けて地域の方々と連携し、皆様に親しまれる地域密着型のビオトープを目指します。

地域密着型のビオトープ

周辺環境への配慮

高速道路本体でも周辺環境へ配慮した工夫を施しています。橋桁は、見沼たんぼの風景と調和するように、なるべくなめらかに低く、背景の常緑樹の斜面林をイメージして濃緑色に塗装しました。
また、ビオトープの生き物たちを守るため、「低位置照明」を設置しています。夜間に首都高の高架橋から漏れる明かりにより生き物へ影響を与えないよう、また、昼間と間違えないよう工夫する必要がありました。そこで、照明器具を箱に入れて道路両端の高欄の上(路面から約1mの高さ)に設置し、車の後方から道路面だけを照らすようにしています。
このほかにも、大雨時に高速道路の路面に降った雨水が、近くを流れる芝川に直接流れ込まないよう、ビオトープの地中には大きな水槽のような調整池を整備し、見沼たんぼの遊水機能の一部を補っています。

ビオトープの生き物たちを守る工夫(低位置照明)

現在の見沼たんぼ首都高ビオトープ

モニタリングを通じた適切な管理を行い、順調に植物が育っています。これらの取り組みが評価され、2011年4月に「さいたま環境賞」※1、同年5月に「土木学会環境賞(Iグループ)」※2を受賞しました。

※1 環境保全に関する意識の醸成および行動の促進を図るため、個人、県民団体および事業者における他の模範となる優れた取り組みを表彰する者。[埼玉県]
※2 土木技術、システムを開発・運用し、環境の保全・創造に貢献した画期的な業績およびプロジェクトを表彰するもの。[(社)土木学会]

継続的な育成管理を行い、イベントや授業での利用開放など多数の団体と連携し、環境学習・施策の推進に幅広く貢献したことが評価され、2023年に「彩の国埼玉環境大賞」※3優秀賞を受賞しました。

※3 ほかの模範となる優れた環境保全の取り組み等を行う県民団体(NPO法人、一般社団法人等含む)、個人及び事業者等を対象に、埼玉県知事が表彰するもの。

新たな取り組み ~ハンノキ・プロジェクト~

ビオトープ近隣の小中学校と連携しながら、埼玉県の蝶であり準絶滅危惧種(埼玉県レッドデータブック)に指定されている「ミドリシジミ」を呼び戻す「ハンノキ・プロジェクト」を進めています。「ミドリシジミ」が好み、かつて見沼たんぼ地域に広く生育していた樹木「ハンノキ」をビオトープに植えることで、「ミドリシジミ」の生息環境を取り戻す、自然再生プロジェクトです。

ミドリシジミ 写真提供:(財)埼玉県生態系保護協会

ミドリシジミ

ハンノキ

ハンノキ

もっと詳しくお知りになりたい方へ

ビオトープの概要がわかるパンフレットを作成しました。是非ご一読ください。

ビオトープに生育する植物について、「見沼たんぼ首都高ビオトープ 緑のボランティア」の皆さんに植物図鑑を作成いただきました。

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